手作りの文化は弱さを抱えた人に優しい
2025年がスタートしました。皆様、お元気でいらっしゃいますか。
世の中の早いスピードに乗らない、小さな居場所を38年も続けています。毎日のレストランの食事作りは、玄米にもち米少しと豆類を圧力鍋にかけて炊き、味噌汁の出汁はベてるの家の昆布や煮干し、野菜の芯も入れ、一時間ゆっくり煮出します。毎日ぬか漬を作り、使った油で毎月石鹸作りをして、食器洗いに使っています。野菜は泥を落としてからすべてを使い切る料理を工夫し、化学調味料を使わない味つけです。こんな素朴なランチを子どもからお年寄りまで喜んで食べて下さっています。ティールームのクッキーやケーキも一切添加物の入らない手作りです。
心の病気をして入院、やっと退院して居場所を求めてやってきた当事者が「味噌汁の味が忘れられなかった。ここで食事をしたら元気になれそうです。」と語り、メンバーになりました。一人一人の相談も直接お会いして、抱えている苦労に共感し、一緒に考えていきます。きちんと向き合って聴いてくれる人がいれば、心の荷は軽くなっていくのです。うたを歌うことも手作りです。心の病気をしたけれど、今、この居場所で、孤立しないで元気に暮らせていることを、自分の表現でうたにして歌っています。毎月描くキミ子方式の絵を展示し、眺めてもらっています。手作りの文化をつくっていくプロセスを楽しんでいると、そのことがリカバリーになり、自分のペースでいいのだと肯定感を持て、地域で暮らしていけるのです。
効率のみを追いかけていると、生きる力は低下していくのではないか。手間はかかるけれど、持っている力を合わせていけばやっていけるし、むしろ幸福感が増して笑顔になれます。そんな希望を届けていきたいと手作りの文化を創る活動をしていきます。今年もよろしくお願い申し上げます。 (松浦幸子)