ホーム > 心の居場所(2024年4月号)
小さくても自立していることが 私達の誇り
一緒に生きるための文化を創りながら


季節はめぐり、春になりました。皆様、お元気でいらっしゃいますか。
能登半島での大地震から3ヵ月経っても復興には遠く、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
カンパを寄せて下さる方々が毎日おられます。
ささやかですが少しでも元気を出してほしいと、手づくりのおいしいクッキーと一緒に気持ちを届けている日々です。
37年目の活動に入って誇りに思うことは、小さい場ですが自立しているということです。
クッキングハウスを始めた私を突き動かしてくれた原動力は、閉鎖的な精神科医療から自由になりたいという心からの叫びでした。
自由になるためには、心の居場所をつくって明るく堂々と、当事者と活動することでした。
そのために積み重ねていったのは、おいしいご飯をつくって一緒に食べ、市民と交流する社会参加をし、平和のための文化を創ることです。
レストランの家庭料理のランチも、ティールームのおいしい自然なクッキーも、そしてメンタルヘルスのたくさんの学びの講座も、私達の自立した事業です。
更に私達は、自分自身と仲間のリカバリーのうたを50曲余りも創って歌ってきました。
弱い者同士が一緒に生きていくための文化を、自ら創ってきたのです。うたは生きる力になります。
自分達が創ったうたを歌うことで私達自身の心も励まされているのです。
手づくりの文化を持ち、自立した事業を行っていることを誇りに思っています。
(松浦幸子)