ホーム > 心の居場所(2019年12月号)

一緒にマインドフルネス瞑想を

あなたが 幸せでありますように
あなたが 健康でありますように
あなたが 安全でありますように
あなたが 心安らかに暮らせますように
(川野泰周 講義録より)

早いもので、2019年もあと1カ月となりました。
お元気でいらっしゃいますか。

台風の大きな災害で、
大切な家族や友人を失ってしまった方々、
家が流されてしまった方々、悲しくて心が痛みます。
穏やかな日常が戻りますように、祈るばかりです。

クッキングハウスの仲間たちも、
10月12日の台風9号の日は、
用心して家で過ごしたり、
心細くないように仲間のアパートに泊まったり、
友人を誘い、避難所の公民館で一晩泊まったりして、
皆、無事でした。

社会に格差が広がり、ゆとりがなくなり、
虐待やいじめが絶えない今の日本の状況です。

私は、社会全体がもう一度、
大切なことは何なのかを考えるために、
そして、私自身の心を平和にしなければ、
周りの人たちを幸せにすることはできないと思い、
川野泰周先生のマインドフルネスリトリート合宿に
学びに行きました。
(11月2日〜4日・長野県飯綱高原「水輪」)

川野泰周先生は、禅寺の住職であると同時に、
精神科医でもある。
立居振る舞いの謙虚で、清々しい方です。
厳しい禅の修行で努力され、知も徳も備わった、
とても明るく爽やかな言葉遣いで、
押しつけがましさも全くありません。

3日間の合宿は、
脳科学研究から明らかになったマインドフルネスの
心理療法としての効果の講義と、
瞑想をたくさん行いました。

マインドフルネス瞑想で、大切な人たちのこと、
自分のことを祈りました。

マインドフルネスは、
今、この瞬間に生きている自分自身に気づき、
自分の感覚に注意を払っていくことで、
自慈の精神を養う…
そのことが他者への共感の精神を育てていくのです。

人と人とが大切にし合える、
平和な社会にと繋がっていくのです。
マインドフルネスに繋がる禅の思想を脈々とつないできた、
私たち日本人は、
実は高い精神性をもっていたのだとも気づきました。

早速、クッキングハウスのメンタルヘルス市民講座でも、
祈りのマインドフルネス瞑想を行っています。
来る2020年が、幸せでありますように。(松浦幸子)

※マインドフルネスとは
今、この瞬間の体験に注意を向け、
評価をせず、とらわれのない状態で観ること。
「気づく力」と「受け容れる心」を兼ね備えた生き方。
健やかに生きるための智慧。
思いやりと慈しみの科学。
禅やブッダの教えを、科学の目で紐解いたもの。
(川野泰周 講義録より)