ホーム > 心の居場所(2016年2月号)
心の居場所から平和を

 東京の初雪で交通機能が大混乱し、スタッフたちは駅で足止めになり、3時間もかけてようやく到着するという日もありましたが、吹雪の中、メンバーたちが震えながら待ってくれている姿を見て、どんなに居場所を大事に思ってくれているのかを実感したのでした。
 クッキングハウスは、来年10月に30周年を迎えます。ワンルームから始まった場で、毎日、みんなでごはんを作って食べながら、「おいしいね から元気になろう」を合言葉に、居場所であることを何よりも大切に、メンバー1人1人が心の不安から、自由になっていくことに寄り添ってきました。レストランを開き、地域の中でオープンに活動していくことで、病気や障害を隠さない生き方を選べるようになり、笑い声も溢れるようになってきました。それぞれのペースを大切にし、持てる力を寄せ合っていけば、孤立せずに、楽しく暮らしていけることも分かってきました。
 30周年はどのような感動が待っているのでしょうか。思いを歌にしようと、詩を書き始めています。純粋で、正直な気持ちが素直に書かれている詩が集まっており、心がときめきます。「私なんてもう年だから…」と言っていたメンバーが、「30周年までは、絶対生きていたい!」と決意を語ってくれました。
私たちのこの歩みが、平和な社会を願うメッセージとなって、届きますように。日本が戦争をしない国として、世界に平和を呼びかけていける国になっていきますように。この小さな居場所から、共に生きる喜びを伝えていきます。 
                     2016年2月吉日 松浦幸子