ホーム > 心の居場所(2015年10月号)
心の居場所には平和がよく似合う
〜戦争はいやです〜

  空気が澄み、月の美しい秋となりました。みなさま、お元気でいらっしゃいますか。
 鬼怒川の水害、阿蘇山の噴火、災害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。いつも“クッキングハウス畑”といってご夫婦で丁寧に育てた野菜を送って下さっている茨城・常総市の前島さんも無事に避難されましたが、鬼怒川の氾濫で家まですっぽり埋まってしまったとのこと。「これからはあまり物を持たず、シンプルな生き方をしていきます。ボランティアの方々が家の片付けを手伝ってくれて、楽しんでいます」と明るい声で語ってくれました。畑が再開できる希望になるように、クッキングハウスの仲間たちから応援の気持ちをカンパとして送りました。
 全国各地で災害に苦しみ、福島の原発の安全な処理も難航している中、国会では安全保障関連法案をまとめて強引に成立させてしまいました(9月19日(土)午前2時18分)。国会の外では、夜を徹して学生も市民たちも共に「憲法違反だ」「戦争はいやです」「平和が好き」と訴えていました。その声が国会にも聞こえているのに、今まで築きあげてきた民主主義を踏みにじるように可決してしまったのです。
 クッキングハウスの心の居場所には、戦争はまったくなじみません。私たちの場には平和がよく似合うのです。だから、ここであきらめてはいけません。これからが本当の民主主義と平和をつくっていく歩みの始まりだと思っています。なぜなら、一人ひとりの語る言葉に耳を傾け、仲間を大切にしていく場をつくっていくのに、私たちは28年もかかったのですから。じっくりと粘り強く、そして楽しみながら、クッキングハウスから平和を発信していきましょう。私の訪ねた国、ブータンでは国民にとってストレスのかかる法案だとわかると通さないのです。国民の幸福を実現している国があるのですから、私たちも希望を持ち続けましょう。                        (松浦幸子)