ホーム > 心の居場所(2015年6月号)
       ぺんぺん草のように
         語れ 語れ

 
 初夏の季節です。皆さまお元気でいらっしゃいますか。
28年目の活動に入ったクッキングハウスの総会は、満員御礼の大盛況で「べてるの家」から新しい発想の転換の風を吹き込んでもらうことができました。
 心の居場所をやり続ける条件は、平和であることです。ひとり一人のいのちが大切になれる社会をつくっていきたいと、クッキングハウスから福祉文化を発信し続けてきました。
しかし、今の日本の状況は、とても心配です。戦後70年間、憲法9条の戦争放棄の理念を守り、どこの国にも攻めたりせず、自国の人も殺さなかった。世界に誇る平和国家であった日本が、自らの崇高な理念を価値のないものとして捨ててしまうなんて。そんなことを、絶対にしてはなりません。
 弱い立場の私たちにできることは、雑草のペンペン草のようにたくましく、そしてしなやかに、一緒にご飯をおいしく食べながら、世界中から貧困や戦争が無くなっていくように願うこと。個人が尊重され、自由に、平等な社会で暮らしたいと語っていくこと。そして、福島の原発事故で未だに故郷に戻れない人たちのことを忘れず、原発はもういらないと語ること。いつもSSTで学び、練習している「私メッセージ」で自分の気持ちを言葉にして伝えていくことでしょう。                   (松浦幸子)