70回を超えた「将来を考える会」
どんなこともオープンにして一緒に考え、気持ちを語り合ってきた
暑い夏です。皆様、お元気でいらっしゃいますか。
クッキングハウスでは、毎日たくさんの学び合う会が開かれています。今回は、とびきりみんなのあたたかい笑顔があふれる、「将来を考える会」を紹介します。
共同作業所から、国の障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)に基づく、自立支援事業所に移行するかどうかで悩んでいたとき、「私達の大切な居場所だから、スタッフだけで悩まないで、私達メンバーも一緒に考えていきたい」とメンバーを代表して池田和子さんに励ましてもらった時の、救われた思いを忘れることができません。
その気持ちを受けて、2008年4月に発足した「クッキングハウスの将来を考える会」は、毎月クッキングハウスの夢をみんなで順番に、一人ひとりの表現を大切に語り合ってきました。
各回ごとの丁寧な記録は、次回にみんなに配り、読み合わせをします。自分が話したことが、ちゃんと文字にまとめられているのを誰かが読んでくれるので、自分の思いがとても尊重されていることがわかり、ここはたった一言でも受けとめてもらえるのだ、とわかり深く安心します。
このやり方を、まるでひと針ひと針の返し縫いのようにしてやってきました。みんなで確認したいこと、みんなで考えたいことを、課題にしながら、気がついたらもう70回を超えていて、記録の方も一冊の本になるほどになってきました。
将来を考える会からうまれた「当事者会・夢tomo」も、一年かけて話し合って、当事者の願いをまとめた理念があるから、迷った時は原点に戻ることができます。
日本の政治も、憲法の理念に戻って欲しいです。今、クッキングハウスから、差別も不平等も偏見もない、平和を伝えたい思いでいっぱいです。(松浦幸子)