ホーム > 心の居場所(2013年2月号)
         いま、こころがつらい人たちに
  わたしたちの応援歌と笑顔を届けたい
 
寒い毎日ですが、もう立春。木々の芽は、春の準備をしております。みなさま、お元気でいらっしゃいますか?昨年12月の25周年記念コンサートの感動が深くて、思いのこもったメッセージの届く、うれしい日々です。
舞台は観られなかったけど、CD文庫「私の心の居場所」を聴いて涙を流して下さった方や、田邊順一さんの写真集「そのままのあなたでいい」の、みんなの輝く笑顔に、心を揺り動かされた衝撃が、それぞれのみなさんの文章から伝わってきます。人は心から感動すると、そのままいい文章になるのですね。
そこで今回の通信には、みなさまからのメッセージを特集しました。一生懸命思いを込めて書いて送って下さったみなさまに深く感謝申し上げます。私達も、いっぱいの元気と、これからの活動への勇気を頂きました。
私達が3年かけてつくった、一緒に生きていくためのうたを、いま、こころがつらい人たちに、そっと届けたい。「不器用でいいから、失敗しても大丈夫だから、自分のペースで生きていきましょう。ここに仲間がいますよ」と伝えたいのです。
先日、入院中の吉岡豊さんが、退院への希望につなげるため、クッキングハウスの活動に参加しました。言葉を忘れたかのように黙ったままの吉岡さんに、写真集の中の、あふれるやさしい彼自身の笑顔を見せて、「これは吉岡さんよ。いい顔してますね。この顔と同じ笑顔になってください」と話しかけると、黙ったまま唇を横にニッと広げて笑顔を見せてくれたのです。その笑顔を見た瞬間、周りにいたメンバー達もうれしくなり、みんな喜びの笑いになりました。あの瞬間の歓喜を、私は一生忘れないでしょう。私の心に灯った希望の光でした。「吉岡さんは必ず回復する」。この笑顔の写真には、どんな絶望の中でも私達を救い出してくれる、絶対的な人間への肯定と信頼があることに気づきました。どうぞ、この写真集が、今、希望を必要としている人のところに歩いて行ってくれますように。3月9日(土)には、クッキングハウスを会場に、田邊順一写真集出版記念会が開かれます。                             (松浦幸子)