ホーム > 心の居場所(2010年8月号)
      ついに実現   
メンタルヘルス市民大学開講

夏がめぐってきました。皆様、お元気でいらっしゃいますか。今回の通信では、願い続け、希望に向かって努力していれば叶うものなのだと実感したことを報告いたします。
 これまでメンタルヘルス市民講座を年3回、6回シリーズで10年間やり続けてきました。メンタルヘルスを市民と共に学ぶこと、学んで共感し、理解を深め、偏見をとっていくことができたら、もっと暮らしやすい社会になっていくと希望しながらの実践でした。更に市民講座をもっと深めて、「メンタルヘルス市民大学として、コミュニケーションを学ぶ場」を開いたのです。
孤立して生きるのではなく、人との絆を取りもどしていくこと。
自分の気持をどう伝えていくか。
相手の気持に共感し、よく聴くにはどうすればよいか。
対人関係の中でどう行動したらよいか。
自分の可能性も広げるために、考え方の幅を広げたり変えていくことができるだろうか。これらの課題をみんなと一緒に学んでいきたい。そしてこの学びを深めてくれるのは、対人関係に最も苦労している当事者の力。当事者が自らのリカバリーへのプロセスを「当事者研究」として、市民にオープンにして自らの表現で語った時、メンタルヘルス市民大学はすべての人の抑圧された心を解放する素晴らしい学びになるでしょう。
第一回目のメンタルヘルス市民大学は、長野県北安曇野郡小谷村のみなさんとの共催で一泊二日の合宿で実現しました。小谷村で心の居場所をつくりたいと語り合い、活動の輪を少しずつ広げている高橋きよみさん。ペンション貸切りを快諾してくれたアンデスの中丸亀恵子さん。共働学舎のみなさん、村の心ある人たちのお陰で、学びたい気持が赤々と燃える灯となり、真剣で真心のこもった講座となりました。
「今年度のメンタルヘルス市民大学が終了したら、参加者へのごほうびとして冬の小谷村の旅を企画します」と話したら、帰りのバスの中は大賛成の拍手でした。(松浦幸子)