ホーム > 心の居場所(2009年8月号)

   心の居場所と平和
〜一緒に考え、語り合い、
        実践し続けるために〜

暑い夏です。みなさまお元気でいらっしゃいますか。

毎日、世界中のあちこちで戦争があり、
貧乏と飢えと病気でたくさんの幼い子ども達が死んでいるこの地球。
宗教や民族の差別や資源の奪いあいから、苦難の人生を送っている人達のことを思うと悲しくなります。
こんな地球を平和にするために、
いったい自分は何ができるのだろうと思い悩みながら、
自分の足元でできることを、と心の居場所をやり続けてきました。

私が出会った心の病気をした人の人生に、平和がうまれてほしい。
「そのままのあなたで大好き」と受け入れられ、愛されていると感じたら、
人を信じ前向きに生きていこうと思えるかもしれない、
と一緒に歩み続けてきた年月。
20年間の長い入院生活にピリオドを打ち、
地域で暮らしている佑子さんも66歳。
再発もせず、ずっと自分のペースで暮らし続けています。
私は28年間応援し、付き合ってきました。
 
 先日、テレビの取材に来られたディレクターが、
「みんな明るくて、よく笑っているので驚きました。
いろいろ心の病気に関する本を読んで取材に来たのですが、
本の印象とは全く違います。
誰が当事者で、誰がスタッフなのかもわかりません。
本当にいい表情です」と感想を正直に話されていました。

私は、嬉しかったです。大変な状況を生きているけれど、
メンバー達がこの心の居場所で安心していられ、
仲間と語り、一緒にできる仕事をやっていることは、
平和であることの目安だと思ったからです。

当事者会“夢tomo”の理念の前文にも、
「私たちは、平和がいつまでも続くことを願います。
世の中が平和であるからこそ、
自分たちのことを真剣に話し合えるからです」と、
平和への思いが盛り込まれています。

私たちが平和だなと、思える時ってどんな条件がそろった時でしょうか。
平和という言葉を、つい漠然と、
空気のような感じで使ってはいないでしょうか。
今ここで、「心の居場所と平和」のテーマで
“夢tomo”に集うみんなと語り合いたいです。
平和は、あらゆる知恵を働かせ、あらゆる工夫をし、
実践し続けることで、みんなで一緒に作り上げていくものだと思うからです。

楽しく深い語り合いに心魅かれ、多くの人がクッキングハウスを訪ねてくれたら、どんなに嬉しいことでしょう。(松浦幸子)

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