ホーム > 心の居場所(2008年12月号)


あなたはひとりぼっちじゃない
〜心の居場所を守りたい〜
賛助会更新のお願い

2008年もわずか1ヶ月余りとなりましたが、皆さまお元気でいらっしゃいますか。
 
不安な年でした。弱者泣かせの年でした。もっと希望のもてるニュースがほしかったです。アメリカの大統領のチェンジのように、日本も政策転換をする必要があります。

 障害者自立支援法の下、2年後には小規模共同作業所は補助を打ち切られ、介護保険制度と同じ事業所として自立支援事業をするかどうか、クッキングハウスも選択を迫られています。こんな小さな居場所すら守れるかどうかの、今、瀬戸際にいます。ずっと「おいしいね」から、元気になれる場でありたい。いつやって来て休んでいっても大丈夫な港であり続けたい。人とつながって生きていくための文化の発信基地でありたいと活動し続けてきたのだけれど、今の法律は共に力を寄せ合って作っていく場としての考え方を全く無視しています。本当に悔しいことです。それでもみんなの安心できる心の居場所を残しておくために、法人格(12月制定予定の新公益法人かNPO法人のいずれか)を取ることの準備を進めることにしました。

 将来を考える会を毎月開き、みんなの問題として一人ひとりの知恵を出し合ってきました。そこから、当事者会「夢tomo」がうまれ、10月31日「もうやめようよ、障害者自立支援法」の全国集会にプラカードを持ち、初めてメンバー達だけで参加して国会議事堂まで行進しました。(全国からの参加者6500人)自分達の大事な問題だから、みんなで行こうよ!と声をかけ合って一緒の行動をとったメンバー達の勇気に、ともすればくじけそうだった私も元気をもらいました。

 メンタルヘルスの秋の市民講座も6回で112名の参加があり、7名の全回修了者がでました。つらそうな表情でやって来た人達が、ほっとして優しい表情になって帰っていきます。私達のうたを聴きながら、素直な感想を書いてくれました。

 また、リハビリテーション学会でも「リカバリー」がキーワードになり、私達もメンバーと共に「クッキングハウスモデルのメンタルヘルスガイドブック制作から得られた効果」を心理教育・家族教室部門で演題発表し、好評でした。

 こんな嬉しいことがあると、メンバー達と共に力を寄せ合って心の居場所を続けていこう、こんな時代だから、心の不安を抱えて孤立している人がいっぱいいるけれど、私達の場は、そんな人達に「あなたはひとりぼっちじゃない」と呼びかけていこう、と思うのです。

 将来のことを思っては、嘆息をしたり、また前向きな気持ちになってみたりの日々ですが、今年も賛助会の更新の時期となりました。これからも私達にお付き合いいただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します。
2008年12月吉日 松浦幸子

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