ホーム > 心の居場所(2007年2月号)

〜困難を切り拓く勇気の湧く会にしたい〜
20周年を祝う会
―2007年11月10日(土)午後1時 調布グリーンホールー


 2007年は暖かな冬で始まりました。夢や希望を実現させたいと、新しい年を元気にスタートしていることと思います。どうぞ、ずべての皆さんに良い年であることをお祈り申し上げます。

 世界は、戦争が終わりにならず、飢える子ども達もたくさんで、平和ではありません。環境問題も深刻です。そして日本も教育基本法が改正されてしまったり、世界の宝である憲法9条も危ない状態にあります。伸び伸びと自分の可能性を発揮して生きていけるような、平和な社会を誰もが望んでいるはずなのに、世の中の流れは心の悲鳴をあげている人を増やす方向に急激に向かっているようです。

 こんな息苦しさの中で、クッキングハウスが心の居場所として20年も活動し続けてきたことは、誰もがほっとするニュースです。人びとの心を和ませ、あたたかい気持ちを呼び戻してくれるようなこんなニュースをもっと報道し、伝えてほしいと思います。孤立して、不安でいっぱいでいる人たちにぽっと灯りが灯るような希望につながることでしょう。

 そこで、クッキングハウスの20周年を祝う会を調布グリーンホールの大きな舞台(800席・2・3階席を使えば1300席入る )で行うことにしました。11月10日(土)の午後1時〜5時です。人生の途中で心の病気を体験した当事者たちが、クッキングハウスに出会い、仲間と語り合い、スタッフやボランティアと共にレストランや喫茶室、夕食会の活動を通して社会参加をし、うたをうたったり旅をしたりしてとても元気に暮らしていることを、舞台から明るく伝えてみたいのです。

 企画の一つがコンサートです。コンサートの中で、自分たちの思いをうたにして心をひとつにしてみんなで歌いたいと、うた作りも毎日続いています。作曲家の岡田京子さんが、日本人なら誰でもうたが作れる方法を教えてくれたことで、前向きの意欲いっぱいです。

 うたは、いつも私たちの人生のそばにあり、悲しい時やつらい時は慰めてくれ、嬉しい時は、心を更に解放してくれるものです。うたは、人の心に直接訴えてくるから、きっと参加された皆さまと一緒に気持ちを合わせてうたうことができるでしょう。笠木透さんと各地の雑花塾の皆さんが応援に来てくださり、生きていく力の湧くコンサートになることでしょう。

 企画の二つ目が、SSTの公開講座です。当事者のリカバリーの応援に、家族の方がたが病気の回復のいい応援者になれるようにと、スペシャルSST講座を10年もクッキングハウスで続けて下さった前田ケイ先生による、大きな舞台でのSSTのデモンストレーションです。メンバーたちが現実の対人関係の問題を勇気を出して課題とし、仲間たちが助け、今できている良いところを見つけながら練習を展開していく様子は、感動いっぱいです。最初は、つらそうにしていたメンバーの顔が、練習を終えた時にはエンパワメントされ輝く表情に変るのです。前田ケイ先生の名リーダーぶりをみるチャンスです。また、対人関係は、練習すればだれでも上手になる希望ももらえるから、自分のこととして学ぶことができるでしょう。

・ 心の病気をしても、人間らしく当たり前に生きていけるから大丈夫。不安でいっぱいの人に安心感をプレゼントできること。
・ 心の病気をした当事者が、居場所があれば地域で元気に暮らせることを知ってもらうこと。
・ みんな一緒に生きていくことの大切さを理解してもらえるように。
・ これからの困難を乗り越える勇気をもらえるように。

 「20周年を祝う会」の企画にこんな願いを込めて取り組みます。2007年11月10日(土)をどうぞ今からあなたのスケジュールに入れておいて下さいますよう、お願い申し上げます。(松浦幸子)



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