クッキングハウスからこんにちは No.217
(記事の一部抜粋)

2024年8月9日発行


私のリカバリーの物語(第十二回)実習生にワクワク

クッキングハウスには、いろんな大学から「実習生」が来てくれます。
将来は医師や看護師、ソーシャルワーカーなどになる学生さん達です
。先日のSSTにも6名の実習生が先生と共に参加してくれました。
私は「どんな風に感じてくれるのかな」とワクワクする気持ちでいます。
でも、あまり体調の良くないメンバーさんが学生さんと向かい合うと、心が揺れてしまうこともあります。
若くて健康で、これからたくさんの未来がある学生さんを目の前にして、複雑なきもちになるのではないかと思います。
以前は、私もそうでした。いつも不安があって、緊張が強く、なぜか焦っていて…。
健康な人が羨ましくて、自分がそこへ二度と戻れないのが地団駄を踏みたくなるくらい悔しかった頃。
周りの人に隠さねばいけない病気になるなんて、一番の不幸だと考えていました。
幸い、クッキングハウスに出会い、仲間や居場所を得て、少しずつ考えを改めていくようになりました。
クッキングハウスには、たくさんの市民の方が訪れてくれることも、私の考えを変える力になってくれました。
単純に「健常者 対 病者」と分けていることも、違うのだと気づかせてもらいました。
健康な人達にも、それぞれ悩みや苦しみ、生きづらさがあるということもわかってきたのです。
病気をしたから見えてきたものがあり、幸せを感じることもあります。病気イコール不幸では決して無い。
他人の芝生は、どうしても青く見えるけど、10年前の自分と比べて、良い所を書き出して確認するようにしています。
学生さん達は私から見れば輝いている存在ですが、若さゆえに悩んでいることもあるように感じます。
お互いの本音を聞いたり一緒に学びながら理解し合えればいいな、と思います。
SSTはそれにとても適している場です。
(前澤真貴子)

ピアサポーター研修 報告会
発表者:前沢真貴子(メンバー)、阿部真子(スタッフ)
日時:10月4日㈮ 13:30~16:00   参加費:500円(ティータイム交流会付)
一年間、東京都のピアサポーター研修で学んできました。
リカバリーへの道を豊かに広げていくたくさんの学びを二人に報告してもらい、希望に繋げていきましょう。


調布診療所
長い間 街のお医者さんとして ありがとうございました
1987年、クッキングハウス設立当初からご近所にあった診療所。
現在のティールームの斜め向かいなので、いつでも助けを求めて走って行くと、すぐに診てくれた光田健児先生。
野菜を刻んでいて指を切った時、骨折、糖尿病、風邪、膝や腰が痛くてリハビリにと、メンバー達もスタッフも、たくさんお世話になってきた。
どんなに安心だったことか。私も足の指を骨折した時、「納豆を食べなさい」とアドバイスを受けた。
85歳まで現役で皆の為に頑張って下さった光田先生、本当にありがとうございました。
(松浦幸子)


いい本が出ました
「あの空の色がほしい」 著:蟹江杏(かにえ・あんず)(河出書房新社)

絵を描くのが大好きな小学生のマコが、川べりに建つ不思議な彫刻の家で、変人の芸術家と出会い、絵を教えてもらいます。
主人公・マコの感性がキラキラと輝いていて、すっかり本の世界に魅せられてしまいます。
マコを育てる両親が素晴らしい。
子どもの個性を押さえつけることは一切せず、伸び伸びと成長するように見守っているのです。
地域からは、困った人だと思われている芸術家の才能を認め、尊重してお付き合いをしている中で少女は育ちます。
今では芸術家となった蟹江杏さん自身の少女の頃の物語です。
何と、この物語に登場する変わった芸術家は、キミ子方式を考案した今は亡き松本キミ子さんの夫だった方。
現在、キミ子方式を教えて下さっている松本一郎さんの実の父親なのです。
(松浦幸子)

「学校に行かない子どもが見ている世界」著:西野博之 KADOKAWA出版
1980年代から40年に渡って不登校の子ども達と共に生きてきた西野博之さんの待望の本が出ました。
西野さんの優しい眼差し、子どもの抱えてきた心の傷へのいたわり、その子がその子らしく成長していくことを信じている子どもへの信頼感が、
文章の中すべてにあふれていて、読んでいるうちに“大丈夫だよ”という安心感をもらい、心が穏やかになってくる。
「子どもは、『こんな自分で大丈夫』と思えたら自然と意欲がわいて歩き出します。親が子どもをどこまで信じられるかにかかっているのです。」(文中より)
西野さんからのメッセージは、心の病気をした当事者や、その家族の方々にも届けたい。
私は心の居場所を開いている自分自身にも重ねて深くうなずきながら読んだ。
頒価:1,500円 クッキングハウスにあります
(松浦幸子)


レストランから 暑い夏も大賑わい
夏休みに入ったお子さん連れや、地域の方で今日もレストランは大賑わい。
夏バテ防止に「冷しゃぶ」や、鶏むね肉を削ぎ切りにして片栗粉をまぶし、湯引きにした「ぷるるん」などが喜ばれています。
野菜たっぷりの食事は、全国各地から送っていただく夏野菜の胡瓜、茄子、大葉、トマト、枝豆、トウモロコシ、ズッキーニなどなど、
茹でたり、油で揚げたり大活躍です。
ナスとピーマン、大葉の味噌炒め、みんな大好き。
また、友野さんが送って下さる有機栽培の緑茶を熱めのお湯でいれて、氷たっぷりのポットに一気に注ぎ冷やした冷茶は、
色も鮮やかで涼やか、甘味もあり、暑い中を来て下さったお客様に喜んで頂いています。
(田村陽子)

クッキングスターから うたの会で元気に
毎週火曜日のお昼の後に『うたの会』という楽しい時間があります。
うたが好きなメンバーが2階のスターに集合します。
私は午前中に野菜を刻む作業を終えてから参加する、楽しみの時間です。
司会はメンバーで、100%メンバー参加の、とても立派な会です。
2曲ほどクッキングハウスでつくったうたを練習したら、自由な曲へのコーナーへ移ります。
一人で歌うのが苦手なメンバーの為に、皆がフォロー、カバーをして一緒に唄う時もあります。
一人で唄うのも、もちろんOKで、心臓が飛び出るくらいに緊張してしまうのも仕方がないですが、慣れたうたを唄うのが、やっぱり良いです。
J-POP、演歌、シティポップから唱歌まで幅広い選曲で、会は進みます。拍手してくれるので嬉しいです。
心が落ち込むことや、嫌な毎日でイライラしている時も元気を取り戻せます。
(メンバー・根本章子)

ティールームから 夏のギフトのご注文 ありがとうございますに
前回の6月発行の通信と一緒にギフトチラシを皆様へお届けした所、続々とご注文を頂き、スタッフ・メンバー共に大張り切りで作っています。
1か月の熟成期間を要するブランデーケーキを夏場のギフトに向け早めに準備しましたが、予想を上回る沢山のご注文が入り、
お客様からの「楽しみに待っていますよ」というお言葉に励まされ、皆で一丸となりギフト発送に取り組んでいます。
厨房のエアコンが故障、困っていたところにランチの常連客で、正会員で協力して下さっている地元の東日本電気保守センターの広幡さんがすぐに駆けつけてくれ、
新しいエアコン設置の手配をして下さいました。猛暑の中でのクッキー作りですので、とても助かりました。
(箱山真智子)







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