クッキングハウスからこんにちは No.193(記事の一部抜粋)

2020年8月3日発行

 


初夏のメンタルヘルス市民講座 全7回

今回も、関係機関の職員、ご家族、当事者、関心のある市民等様々な立場の人たちが参加してくれました。
講座は、「気分調べ」で始まり、テーマに沿った松浦さんからのメンタルヘルスのお話、メンバーの貴重な体験のお話、
「安心言葉」「ほめ言葉」「注意サイン」「喜びのシャワー」「マインドフルネス瞑想」等のワーク、クッキングハウスのうた、
最後は、それぞれの気持ちや感想を語り合います。

印象に残った松浦さんの言葉をお伝えします。

第1回「心の病気のつらさ、生活のしづらさ」
・ 「今、自分は何がつらいのか、生きづらいのか、を知らなければ次の道はみつからないのです。
 それを知り、受け入れることが大切です。そこから病気や障害があっても夢や希望に向かって生きていけるのです」
第2回「回復に向かって」
・ 「病気になった自分を認め肯定することがリカバリーには大切です。
 他の人との比較ではなく自分のペースをつかみ、普通に暮らしながら、
 人生の希望を実現していく、そのプロセスを楽しんでいく。そのプロセスそのものがリカバリーなのです」
第3回「統合失調症」
・ 「病気になっていく経過、治っていく経過も百人百様です。
 その人の個性として受け止めていくことが大切です」「回復期に来た時、かたい表情の人が,にこっと笑顔が出るようになるのですよ」
第4回「うつ病・双極性障害」
・ 「うつとは脳の中のバランスをくずした状態です」
 マインドフルネスを皆で行い「脳を休ませる」ことの大切さを実践してみました。
 「安心言葉のワーク」で「気にしない、気にしない」「明日考えよう」等の安心言葉をお互いにかけ合いました。
 「最近の脳科学研究では、肯定的な言葉をかけ続けると、言葉の力が脳に働きかける(偏桃体が落ち着き、海馬の働きが広がる)といわれています。
 心で脳は変えていけるのですね」
第5回「パーソナリティ障害」
・ 「あるメンバーは、パーソナリティ障害のことを、自分のコントロール障害と言っています。
 経済優先の社会状況を反映し、自分で自分を認めることができない、若者の悲鳴ではないでしょうか。
 いろんな生き方があるのだと、大人が教えていかないと、思春期から子どもが苦しむことになるかもしれません」
第6回「発達障がい」
・ 「社会的交流、コミュニケーション、想像力の障害が3歳以前からみられるという特徴があります。
 けれども、人間は経験して成長していくのです。経験が力になり、経験を積むことで障害も変化し、少なくなってくる可能性があるのです


講座が終了する度に、テーマごとの学びがあり、自分自身への気づきがあります。
また、初めてこの講座でお会いしている方もいらっしゃるのに、
お互いに深いつながりの中で生きていることに気づくことができたのです。(井出歩)

お客様の感想より
・ 研修として参加しましたが、自分の人生を振り返りながら学ぶことができました
・ 「この場に来ても、どうせ皆、私のことなんてわかってくれない」と思っていましたが、回を重ねるごとに、この場の雰囲気に自分を変えてもらっていると思いました


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