日頃の家族SSTも個別相談も、お母さんたちの参加が多いので、お父さんたちが家族に遠慮せず本音で話せて、交流もできるチャンスを作りたい。その思いから、「お父さんたちの学習会」は、お母さんたちの参加をお断りしてスタート。
3月20日(土)は、5年目になっていて、よく続いてきたなと、感慨深いものがある。5回すべて出席してくれるお父さんも多いことが、なお嬉しい。
ずっと付き合ってくれている講師は、増野肇先生。
今回は、男性と女性の違いを脳の働きからユーモアをまじえて説明して下さる。
女性は、右脳の働きが優れているので、共感度が高いこと、
男性は、左脳の働きで理論的に考えることが得意なこと等。この話からうなずくお父さんも多く、
気持ちがほぐれ、当事者への思いや困っていることを一人ずつ順番に語り始めた。
問題への、増野先生のアドバイスが実に的確だ。
「皆さんの話を聴くことが学びになります」と、共感するお父さんたち。
10:30からスタートして17名のお父さんが話し終わったら、ちょうど午後1時。
下のレストランでは、スタッフとメンバーたちが昼食の準備をして待っていてくれた。
同行したお母さんも一緒にボランティアしてくれている。
江田さんのお父さんから、えび芋・春キャベツ・ネギ・にんじんなどの大量の野菜の差し入れがあり、
昼食メニューもおでん、えび芋のハンバーグ風、ネギぬた、酢の物にビールと豪華。
前日から仕込んでおいたおでんは、「野毛の有名なおでんやより美味しい大根だ」とほめてもらう。
貸切りのにぎやかな宴会場の雰囲気。
お父さんたちが元気になり、気持ちが楽になって、家に帰れたら嬉しいことだ。
片桐さんが、「やっぱり女性の発想はすごい。
美味しいご飯を食べて、手をつないで、歌って踊って元気になるという居場所の活動は、
僕には考えられなかった。不思議なことです。僕たち男性(父親)も、頑張らないと!
父親クラブを作りましょう」と呼びかけた。
メンバーたちも一緒に手をつなぎ、輪になって「不思議なレストラン」をうたって閉会。
廣瀬さんが、「父親クラブにね」とカンパを置くと、あっという間に千円札の小山ができた。
さすが!お父さんたちの行動力が気持ちよかった。
(松浦幸子)
笠木透コンサート
うたをつくろう!熱い想いで語ってくれた
笠木透さんと雑花塾の岡山での新曲発表会は、2泊3日の限られた日程に、
なんと200曲も新曲が集まり、聴いて批評し、選んでいく作業は、相当な密度の濃さだったという。
まだ興奮冷めやらずの状態で、3月30日のクッキングハウスのコンサートにやって来てくれた
笠木透さんと増田康記さん、鈴木幹夫さん。できたばかりの新曲も披露してくれた。
笠木透さんの「春の香り」は、笠木さんの幼い頃に、両親が戦後の貧しさの中で、
けんかばかりしていたという思い出が語られた。
夕飯に山うどを食べている丸いちゃぶ台と、少年の頃の透さんまで浮かんでくる、いい歌だ。
聴いているうちに自分たちも歌がつくれるかも知れない、つくってみたいという気持ちが湧いてくる。
笠木さんは、全身で私たちに「うたを作ってみよう。作ってみるといかに自分が何も考えてなかったか、何も見ていなかったか、自分の情けなさに気づいてくる。だから、仲間と一緒に作ることが大事だなあとわかってくるのだ」と語りかけてくれた。
「よく観察するのだ。なぜこの人はいい人なのだろうと思ったら、どんなところがよいところなのかを観察していって、言葉にするのだ」とつくり方もアドバイスしてくれた。
クッキングハウスも新しいうたを作って、2012年の25周年を祝う舞台にみんなでうたい、
CDも出版できたらいい。目標も見えてきた。
今年の夏には、作ってきたうたを発表し合い、秋には曲を作ってみる計画もできた。
さあ、私たちがつながって生きていくためのうたを作ってみましょう。
(松浦幸子)