「はとよ世界の空で鳴け」2日目のフィナーレの上野水上音楽堂で会場のみんなが、ピースナインの踊りを一緒に踊り、思いきり大きな声でうたってくれた。あの時の感激が今も胸にひびいている。クッキングハウスのみんなで振り付けし、ティータイムの時に何度か練習した「ピースナイン」。なるべくシンプルで誰でもすぐに踊れるように、しかも憲法9条の理想が世界に発信されていくようにメッセージ性のある踊りを。私達みんなが鳩になって、はばたいて、いのちの大切さを、そしていのちにつながる平和の大切さ、新しい人類の理想が盛られた平和憲法の思いを伝えていけるような、伸びやかで明るい踊りを。
そのためには、みんなでゆかたを着よう、ということになり、ゆかたを持っている藤原さんや富樫さんに貸してもらい、初めて着る。やっぱり日本人はゆかたが似合う。なんと優しい、上品な雰囲気になることだろう。このゆかたを着て、オープニングで会場全体をピースナインを踊っただけで、クッキングハウスが上野水上音楽堂に引越してきたように、明るく、あったかい雰囲気に満ちてきた。
一日目は7時間という長いマラソンコンサート。一日目のフィナーレもピースナイン音頭を、クッキングハウスのみんなが前に出て、踊ってうたう。隣の不忍池のハスの花も一緒に聴いてくれているような気がした。そして、二日目は9時間という長さ。フーテナニーにクッキングハウスのみんなでピースナイン。田村さんがお立ち台にでて、みんなをリード。それぞれが伸び伸びと自分のペースの踊りなのだがかえって安心感をかもしだしている。ゆかたも、とてもよく似合っている。
こんなにピースナインの踊りが、会場全体を和やかにするとは予想もしなかった。本当にありがたい嬉しいことだ。弱い人の立場から、誰にとっても気持ちいい福祉文化を発信していきたいと願っていたがピースナインの踊りにも具体化され、すっかりクッキングハウス発の“ピースナイン音頭”になってしまった。
いろんな願いを実現するために私達は、これからも私達のペースを大切に、一番弱い人が心を動かしてくれるようなやり方で、創造していきたいとあらためて思った。
<たくさんの力。たくさんの応援で夏の憲法フォークジャンボリー>
〜実行委員をやり通した吉岡豊さん〜
こつこつと準備してくれた、メンバーの吉岡豊さん。8月26日27日の2日間のために、泊りこみ、8月26日の朝に去った台風のあと会場準備。青いのぼりをハスの花咲く不忍池の回りから一本ずつ立てていた、きりっとした姿に感動した。暑い中、駐車場の案内もずっとやり続けていた。早朝からのアルバイトも続けながら、よくがんばってくれた。御茶ノ水までの実行委員会と帰りのラッシュには相当に疲れただろう。フーテナニーで吉岡豊君が「君はひとりぼっちじゃない」をうたった時、私達はバックコーラスで手話をつけながら応援した。ひたすらうたいながら涙が流れた。
〜運転手ボランティア 片桐さん〜
玄米赤飯、ハス茶、ピースクッキー、梅酒寒天、ピースグッズの出店用の運搬を2日間、休暇をとってやってくれた片桐さん。毎晩、帰りがおそくなったのに、ありがとう。コンサートを聴きながらにこにこと楽しみながら、快く仕事をしておられた。あの笑顔をいつも思いだす。
〜関川村のままやの皆もやってきた〜
「戦争放棄」の大きな舞台看板をつくった、平田ゆかりさん達のままやのみなさん。2泊3日の旅でやってきた。シルバーのれんこんのペンダントもTシャツも製作。れんこんのペンダントは、おしゃれで品があって、好評。ままやのみなさんは2日間のコンサートの記録係。長いコンサートでお尻が痛くなったといいながらまめに記録していた。
〜高崎ゆいの家は9条梅干し、ブルーベリー、織座農園は枝豆やキューリやトマト〜
ゆいの家の畑でとれたブルーベリーはクッキングハウスのメンバーも行商し、すぐに完売。9条梅干しはお陽さまのにおいがしてすがすがしい味。疲れがとんでいく。織座農園の売り子には学生さんもきて、コンサートを楽しんでくれた。若者がどう感じてくれただろうか。
〜めったに会えない人達に会えた喜び〜
笠木透さんのパートナー、由紀子さんと娘の千恵さん。カメラマンのお婿さん。あまりの千恵さんの美しさと明るさに、すっかりみとれてしまった。由紀子さんはピースッグッズコーナーの店に2日間いて下さり、お母さんの安心がテントの中にただよっている。
山口県光市からは陶芸家の上田達生さん。「戦争の火消つぼ」をピースグッズで製作した方。火事になって全焼した矢先なのに、かけつけて下さった。たちまちチームができ「光の海」が替えうたになり、仲間が励ましのうたをうたう。大変な状況なのに笑いとユーモアではねとばそうとするたくましさと、仲間の優しさをいっぱい感じた。
私はセーヤンを亡くしてから上田達生さんの凪の座の仲間でうたっていた「ねむの花咲けば」のCDにどの位、心が慰められてきたことだろう。
地道に自分の生活する地域で活動している、素敵なミュージシャングループにたくさん出会えた。みんな生き生きとしてエネルギーがあり、メッセージがある。2日間の憲法フォークジャンボリーは、めったに会えない人に会うことで、多いにエンパワーされた。クッキングハウスで、また元気に活動しようと思った。きっとみんな同じ思いで、自分の住む町や村に戻ったことだろう。(松浦幸子)
〜クッキングハウスの行商編〜
今回、クッキングハウスは、客席の一番後ろの上の通路(野球場でいう外野席のてっぺんでしょうか)で、みんなで作った玄米赤飯、炊き込みおこわ、梅酒寒天、蓮茶を販売しました。
初めは売れ行き好調でしたが、コンサートが始まると、皆歌に釘付けでお客様がいなくなりました。すると、あるメンバーが片手に商品、片手にお金を入れる袋をぶらさげて浴衣で階段を下り行商を始めました。たくさん持って一人で大丈夫かな、と、心配していると、客席から一人…また一人と、すっと立ち上がり、後ろからついていく姿が…そして、三人で客席を回るほほえましい姿。そしていきいきした笑顔でお盆の商品を空っぽにして帰ってきて、「注文受けてきたよ。階段を上れない人もいるから配達するの。もしよかったらそちらの商品も販売してきます!」と、隣のお店の商品もお盆に載せて出発!またすぐに空にして戻ってくると、売店販売、在庫チェックをしているメンバーがささっとお盆にたくさん載せて再出発!!
司会者松浦さんの一言お店紹介宣伝効果もあり、皆の連携は抜群!しかし皆しっかり歌を聴いてコンサートを楽しんでいて、歌の合間に販売開始。そして、うちも隣のお店も初日目標完売。販売について、担当割り振りしていないのに皆それぞれが自然に、あいた場所を埋め合い、交代し合い、みんなの新たないいところ発見。ぜひ見習わなくては!素敵な歌&いいこと探しで最高の一日でした。
(孝山あゆみ)
<宮古島はゆいの島>
台風の中を、大丈夫晴れてくれると信じて飛行機に乗った。バリ島に降りた時のような湿った暑い風が吹いていた。台風は宮古島をそれて北に行きそうだという。やっぱり私は晴れ女。
橋本さんは、私の想像とはちがう素敵な80代の女性だった。20年前に群馬の館林から、病気の娘をつれて宮古島に渡ってきたという。家族会に参加し、作業所作りをやって7周年。上品で、丁寧な態度。背中もまっすぐだ。ボランティアの方は、橋本さんがとても感謝してくれるので輪が広がっていくと話していた。
カレーライスでの交流会。メンバー達も、口数は少ないが素朴だ。2時まで私たちの到着を待っていてくれた。どことなくゆったりとした時間が流れてゆく。
海からの風が窓から入ってきて、ほっとする。庭ではお年寄りたちが、グランドテニスに熱中していた。賞金をかけてやるらしい。そして、終わったあとの宴会が楽しいという。
宮古島の人々の営みに直接触れると、観光に来た時と全く違う街への親しみが湧く。さとうきび畑もザワザワ揺れていた。台風13号の塩害で、木々もさとうきび畑も茶色く枯れていた。
若葉作業所7周年記念。中央公民館はたくさんのボランティアが手伝いに来て、華やかな会場がつくられていた。私はお祝いにピンクのレースのスーツを着た。吉岡君は白いシャツ。島の人たちはみんな「かりゆし」という環境にやさしいスタイルだ。
市長の到着を待って、まず式典。そのあと、私と吉岡君の講演。「共同作業所こそ、心優しい文化の創造発信の場」〜共に生きるために〜
かりゆしスタイルの市長、伊志嶺亮氏は、あいさつの後も帰らず、メモをとりながら私の講演を熱心に聴いてくれている。72才、医者で3期目の革新市長だという。知的な方で、みんなと遊ぶことも楽しそう。
祝賀会では、吉岡君を隣の席に呼んでくれて、一緒に踊ったり、吉岡君がはやす大きな声ににこにこして、宴会部長だね。とほめてくれていた。本も4冊も買ってくれたし、平和葉書も3セット買ってくれた。司会の中里さんの話だと、私が心の居場所を続けるために平和を守りたいと、憲法9条のことを真剣に考えるようになり、バンダナや平和葉書をつくったのだという話を聞き、とても喜んでくれたのだという。自分の姿勢をきちんと伝えることが大事なのだ。こわがることはないのだということがわかった。私に大きな勇気を与えてくれた、忘れられない市長さん。
翌日は市長室に表敬訪問。やはりにこにこしていた。トップに立つ人はちょこちょこ動かないで、落ちついて明るくしていることが周りの人を安心させ、こともうまくいくことを学ばせてもらった。
〈乾杯が最初から最後まで続く〉
祝賀会では、ずっと乾杯の言葉と乾杯が続く。これは一人一人を対等に尊重し、その人の言い分も聞いてあげるチャンスをつくっているのだという。いろんな考えを言いあい、まとめていくための島の人の知恵なのだという。これは、このあとの打ちあげ交流会も同じで、一人一人みんなが乾杯の言葉をいい、立ちあがって乾杯した。段々、一緒ににやっていこうという気持になっていくから不思議だ。“ゆいの島・宮古”なのだ。若葉作業所もこうして、みんなで協力していこうという気運になっていくのだろう。
“いやしの島”宮古だな、と思う。4月にはトライアスロン、旅人と親しくなるとホームステイを受け入れたりもするそうだ。
吉岡君、保健予防課の奥原課長といいコンビで、座をにぎやかにしていた。
司会をやってくれた中里さんは、ベアテさんを講演に呼びたい、ベアテの贈り物、記録映画の上映会にも取り組んでいるという。どこにいっても前向きに生きている人がいる。本当に力づけられた。
台風の中、なんとか帰ってくることができた。心の絆で結ばれた宮古島。これからの交流が楽しみだ。
中里さんが話の中で、「憲法9条があったから、私たちは本土に復帰したのです。あなたが、9条の話をしてくれて本当によかった。松浦さんに来てもらえてよかった。」と言ってくれた。胸にのこっている。(松浦幸子)
沖縄の言葉・習慣アラカルト
・んみや〜ち いらっしゃい
・あららがま 何くそ、がんばるぞ
・…さね(語尾) 親しい意味の丁寧語
・おとおり
まずはおとおりの口上があり、泡盛を一人一人に並々とつぐ。一人が飲みほすと、次の人にまた並々とつぐ。それを円陣の順にやっていく。上下の隔てなく、みんな平等の意味もあるという。
メンタルヘルス市民講座の秋のシリーズが始まりました。毎回、30名を超えるお客様の参加があり、大盛況です。メンバーも大勢集まって「自分の話が誰かの役に立つなら」と、体験を語ってくれています。また、お客様に気持ちよく過ごしていただくために、掃除を念入りにしてくれる池田さん、おいしいケーキを作ってくれる宮川さん・桂野さん、受付やお茶づくり、売り子で活躍してくれる木村さんなど、それぞれの力を発揮してみんなの協力で一つの講座をつくっています。
体験を語ってくれるメンバーの中には、今日が“デビュー”という人もいます。お客様の前で話すことは、大切な練習の場で、今できる精一杯の力を出して話すことによって、自信をつけるのです。自分の言葉で語るひと言ひと言に、お客様は深くうなずきながら、真剣に耳を傾けて下さいます。病気になって何がつらかったのか、何がきっかけで回復していったのかなど、当事者だからこそ語れることがたくさんあるのです。普段の会話の中では聞くことのなかった話もあり、記録をとる私の手にもついつい力が入ります。私は久しぶりに落ちついて講座を聴き、メンバーの語る力がレベルアップしていることに驚きました。普段の活動から、自分の言葉で語ることを大切にしているクッキングハウスだからこその講座だと改めて感じました。
こうして、原稿を書いている間にも、次回の講座で語ることを楽しみにしている池田さんがどんなことを話そうかと笑顔で話しかけてくれます。そんな輝いた表情に出会うと、私も元気づけられます。
講座はまだ続いています。一回のみの参加も歓迎ですし、一回分だけ参加できなかったという方もどうぞお待ちしています。メンバーの笑顔と体験談が一人でも多くの方の力になることを願っています。
(小林葉瑠)
講座案内
第四回 11月10日(木)「心の病気の基本的な理解」
第五回 11月20日(木)「回復のための社会資源」
(医療・福祉・地域生活・就労・住宅・楽しみなど)
講師:松浦幸子(クッキングハウス代表) 時間:午後2:00〜4:00
場所:第一クッキングハウス 参加費:1500円(ティータイム付き)
要予約:0424−84−4103まで ご連絡お願いいたします。
9月12〜14日で行われた、多摩総合精神保健福祉センターのピアカウンセリングの研修に、メンバーの岩渕真人さんと参加しました。講師はピアカウンセリングを実践している、JHC板橋のメンバー・スタッフ。参加する側も、メンバー・スタッフがペアになって来ることが条件でした。
岩渕さんは、昨年から、「3日間のピアカウンセリング講座にいきたい。」と朝早く起きる習慣をつけたり、週3日はクッキングハウスに通ってこれるようにと、自分の生活を長期にわたり整えて参加し、学習する意欲満点でのぞみました。
私も、クッキングハウスでの日々の語り合い、毎週金曜日の何でもミーティング、働く人たちのためのハローお仕事ミーティングと、ピアサポートの場にスタッフとして参加することが多いので、どんな風にしたら、より良い場ができるか勉強したくて参加しました。
この講座に来て一番感じたことは、岩渕さんと二人で参加できてよかったなということです。「場」を作ることは一人ではできません。一緒に経験して、こんなことをやりたいね。と二人で持ち帰ることができることを、とても心強く感じました。
ピアカウンセリングについては、「まず自分の気持ちを、素直に表現すること」が大切なのだと、よくわかりました。
「カウンセリングを受ける。」「カウンセリングをする。」という関係でなく、一人ひとりがまず参加者であること。その中で素直に自分の気持をみつめ語り合う中に、その人が生きてきた生活の知恵があり、聴いている人を励ます温かいものがあるのだと理解できました。私自身も、自分の気持を素直に表現することが上手になりたいし、それは練習することで、できるようになるのだと再確認できました。
リーダー役の宗像さんが、自分のところに持って帰るとき、まず何をして良いか分からなかったら、「気分調べ」をすると良いと話してくれました。クッキングハウスでも、仕事の前に今の気分を話していますが、そのことはやはり大切なのだな。続けていこうと岩渕さんと確認しました。
相手の話や気持ちを聴きたい、という思いが共有できるようなグループを、これからもメンバーと共につくりたいと思います。(林由佳里)
参加した岩渕真人さんの感想
ピアカウンセリングは最初は、同じ病気の経験を持った人への導きだと思っていた。でもピアカウンセリングセミナーでやったことは、自分と向き合う作業で、まず自分を知ることが大切で、自分を理解して、初めて人を理解できることを知った。
ピアカウンセラーは良い聴き手(傾聴することが大切)で、うなずきながら聴くだけで、相手は“受け入れてくれた”“聴いてくれた”それだけでいいのだ。
それに対してこちらの意見を言うのは後回しであると。だからまずは自分がピアカウンセリングする場合には、意見を言うのを重んじるより、耳を傾ける、傾聴を俺はやっていこうと心に決めました。
(クッキングスター メンバー岩渕真人)
クッキングハウスのみさとや時代、5周年を祝う第一回コンサートも吉本有里さんだったそうです。有里さんとは、ほんとに長い付き合いになるのだと松浦さんから聞きました。
ご自身の出産に際して、カリフォルニアの人里離れた大草原で自然出産された有里さん。大地に育まれ心地よく澄みきった歌声、ゆりかごに揺られたような癒しのメロディ、ゆったりと流れる時間。レストランの昼間の喧騒とは打って変わった空間が広がりました。下村さんのギターとコーラスが有里さんの音楽とマッチして、2年前のティールームでのコンサートとはまた違った雰囲気に感じられました。心を解きほぐされて、思わず目頭を抑えるお客様もちらほら・・・。辛くて苦しくて暗い表情だったまゆさんが最前列でコンサートに参加して、笑顔が戻りました。怒りモードでやってきた田島さんも、徐々に肩のラインが丸くなって本来の優しい顔に戻りました。音楽の力ってすばらしいですね。「愛、自然、魂」のメッセージ、清らかな風に包まれて癒される感覚は、有里さんのコンサートならではです。有里さんは、集まったお客様の作り出す「風」を感じて、その「風」に合わせてその場で歌う歌を決めるのだそうです。有里さんの感性の豊かさ、今を大切に生きる力強さ、寄り添う心の優しさを感じました。
恒例の有里さん手作りアクセサリー販売は毎回大好評です。今回はタイの女性の自立を支援する染物や織物商品も加わりました。買い物大好きのメンバーたちが、目を輝かせてペンダントやバッグを選んでいました。
コンサートも終わり片付けが始まると、さっきまでゆったりとした空気を抱いていた有里さんが、どんどん荷物を運び込み始めました。キャンピングカーみたいなとても大きなワゴン車をご自身で運転してたくましい女性に大変身。強さあっての優しさなんですね。来るたびにちょっと違った顔を見せてくれる吉本有里さん。今度お会いできるのがまた楽しみになるコンサートでした。(竹内高子)
9月8日から14日にかけて、クッキングハウスの活動紹介とキミ子方式の絵の展示や手作り品の展示販売、そして田邊順一さんの写真展〜クッキングハウスの旅シリーズ〜「新潟県・関川村」「鹿児島県・屋久島」を同じ市内で作業所活動をしている「カフェ大好き」で行いました。
今回作業所作品展を主催した「カフェ大好き」は、クッキングハウスと同じように地域の中で喫茶店を開いているところで、店内は木のぬくもりが心地よく感じられ、福祉ショップやギャラリースペースもあります。そして何よりも本格的なコーヒーとケーキが味わえる素敵な喫茶店です。
今回広く市民の方へ作業所の活動を知っていただき、障害者への理解も深めてもらえたらということでお誘いをいただき、参加しました。
搬入・搬出の時には、田中さん、落合さんが手伝ってくださいました。せっかくの作品展なので写真も絵もたくさん持っていき、展示スペースをめいっぱい使いました。白い壁面に田邊さんが撮ってくださった、旅の中で輝くメンバー達の生き生きとした表情の写真たち、木の扉にはキミ子方式で描いたみずみずしい「やつがしらの葉」、活動紹介のパネルの周りにも「たわし」や「しめじ」などの絵が飾られ、みるみるうちに、まるでクッキングハウスにいるような不思議な気持ちのする空間に変身しました。
額に入った旅シリーズの写真は私達も初めて見るものだったので、新鮮でまたあらためて旅の楽しさが伝わってくるとてもいい写真でした。開催期間中には、メンバーやスタッフもおいしいお茶を飲みながら、作品展を楽しみました。
6日間という短い期間ではありましたが、少しでも訪れた方達にクッキングハウスの活動を知っていただいて、楽しんでもらえればと思いました。
「新潟県・関川村」の写真の一部はいまクッキングスターに飾られています。
12月からはティールームでも田邊さんの旅シリーズ写真展を開催します。是非お越しください。私達もおいしいお茶と手作りのケーキを作ってお待ちしています。
(中津川典子)
10月1日(土)YWCA国領センター主催のバザーに参加しました。国領センターまでは、クッキングハウスから自転車で15分くらいの道のりです。私は一足先にクッキーや手作りアクセサリーを自転車の前後のかごに積み込み、品川道沿いの梨畑の横を走りぬけて到着、開店準備に取りかかりました。ひとつのテントに2軒分が出店します。同じテントのかたは、もう準備万端、今すぐにでも始められそうです。「よろしくお願いします。クッキングハウスです。」と挨拶し早速準備にかかると、まもなく応援の松浦さん、敬愛さん、早苗さん、田島さん、きよみさんが来てくれ、ひとりでなんとなく心細かった私はほっと一安心。お昼近くには、あい子さんも自転車で駆けつけてくれました。
準備が整うと、お互いのお店を見てまわり交流が始まります。バングラデッシュの女性たちが、自立のために作っている刺繍を施したポーチやコースターを販売するフェアトレードのお店。鎌倉から参加された作業所は、ほうじ茶や手作りのクリスマスツリー・オーナメントを販売。国領センターの「男性の料理教室」に参加されているかたがたは、玄米もち入りお汁粉にぴりりと辛い山椒の実をつけて一杯200円で販売。どれも魅力的で、お財布を握りしめ、店番を交代しながら見てまわりました。
そして、今年のYWCAバザーのチラシには「食器をお持ちください」という案内があり、カレー皿とスプーン、お箸を持参して出かけました。これは、ゴミを出さない工夫として呼びかけられたものです。食器を持参できなかった人でも、食器代を負担すればだれでも食事ができます。環境に配慮したこうした取り組みが、ちいさな地域から広がっていくことを大切にしたいと思いました。
国領センターの庭は、真っ赤な彼岸花があちこちに咲いていました。まっすぐに伸びた大きな欅の木のおかげで、森林浴気分も味わえます。山栗やどんぐりの実が落ちていて、裏庭はにわとり小屋があり、「あけびかしら?」と思う蔓のからまった木も…。調布にもこんなに自然が残っていることに驚きました。小さいお子さんを連れたお母さんが多いのも、そのためかもしれません。とても良い環境の中でバザーに参加できたことや「今度、レストランに食事に行きますね」と初めてのお客様に声をかけて頂いたり、いつもお世話になっているYWCAのかたとも交流ができたりと、とても楽しい一日が過ごせました。次回もぜひ参加できたら嬉しいなと思うバザーでした。
(田村陽子)