日刊ゲンダイ030707 食べて健康になる 身体にオイシイ飲食店 体ばかりか心まで癒される優しい店 調布駅から徒歩5分、静かた住宅地にある自然派家庭料理の店だ。 ここが普通の店と少し違うのは、店員が心の障害を抱えながら生活している人たちということ。21〜70歳の約80人が通院・服薬を続けながら、それぞれができる仕事をそれぞれのペースで手伝っている。
日によっては客よりエプロンを掛けた店員の人数が多いというユニークな店である。
彼らをサポートしているのは、ソーシャルワーカーの松浦幸子代表をはじめ心理学や社会福祉学を学んだスタッフたち。
ここは単なるレストランではなく、心の障害を抱える人の回復の場、働く場、そして市民との交流の場としての機能も併せ持っているのだ。
「市民の方がここに来て、一緒に食事を楽しんでもらうことがボランティアになるのです」(松浦代表)
食材は同じく調布で無農薬野菜と無添加食品を販売する「みさと屋」ほか、生協や全国各地の障害者の生産グループからナチュラルで安全なものを仕入れている。
そして、スタッフが知恵を出し合って献立を決める「日替わりランチ」(1000円 写真省略)は、魚か肉のメーン料理1品に副菜2品、ぬか漬け、玄米ご飯、みそ汁にデザートまたはコーヒーが付く。おかずはどれもボリュームたっぷり。家庭の味そのままの素朴で優しい味付けがほっと心を和ませてくれる。また、玄米ご飯にはもち米と大豆をまぜてあるので、とにかく食べ応えがある。
料理もさることながら、店に流れる優しい空気やスタッフとの暖かい触れ合いが、ストレスを抱えるすべての人の心を癒してくれるのだろう。
◆AM 11〜PM 2:30 土日祝休 ◆東京都調布市布田 1-10-5 рO424・88・6369 <<新聞・雑誌 記事一覧へ戻る |